九博で開催中の特別展に行きましたので、忘れないうちに感想書いておきます。

この記事は、ぶろぐるぽにエントリーして博物館より画像を提供していただいてます。

いただいた画像が大きいときはいつもリサイズしているのですが、今回は磁器の肌や絵付けなど、細かいところがよくわかるようにそのままアップしました。
少し重いと思います。サムネイルを開くときは、ページを十分読み込ませてから開いて下さい。


さてさて、今回の展示では、
「肥前磁器の海外輸出でいったいどのようなモノがヨーロッパに出て行ったのか?」
「それはどういう流れだったのか?」
「そもそもどういう時代だったのか?」
ということを、わかりやすく順を追って見ることが出来ました。

どんな風にわかりやすかったかというと、
例えばこの「コイマリ ハジマリ・・・」のパネル。
  ↓


輸出以前の肥前陶磁器を、たった三行で説明しちゃってます。ぎょ

その三行とは、

始まりは「唐津」
日本初の磁器誕生!
磁器に色がついた



そのとおりなんですよね。なんてわかりやすい。
(茶の湯と井戸茶碗、鍋島藩のアレコレ、明清戦争、オランダの黄金期、アレトカコレトカ、ないとこんなにわかりやすいんだと思った次第。)

これほど潔くて端的な説明を今まで見たことがなくて、私の中で大受けでした。にかっ 

もちろん輸出年表もしっかり見ましたよ。



それから「オランダ連合東インド会社航路図」これも面白かったです。
 ↓


東南アジアを中心とした、沿海のネットワークがすごかったんですね。
スエズ運河はまだないので、ヨーロッパへはケープタウン経由ですよ。
多分1年はかかりますよね?
注文を受けてから品物が届くまで、どれだけタイムラグがあったことだろうと思いました。

にもかかわらず、古伊万里を収集した宮殿と主要窯業地は、ポルトガルやスペイン、イタリアにまで及んでます。大ブームだったんですね。
(そして有田を中心とした産地は大イノベーションだった、と。。。スゴイ時代だ。)



宮殿では部屋の装飾として用いられてたということで、展示も室内を感じさせるモノになっていました。
このテーブルランプと、糸のカーテンが素敵でした。
    ↓

蒲原コレクションもこんな風にゆったりとした空間で見たいなどと思ったり。)

宮殿といえば、ハウステンボスに再現されていた「磁器の間」が思い出されます。
 私はあそこも好きだったなぁ。よくここまでというくらいの、現代の巧み達の技が結集されていて、今思えばすごいところでした。もっとちゃんと見ておけば&撮っておけばよかった。 (撮影OKだったのですよ。)




個人的に気になった展示品は次の3つです。

その1


      これ、見たことありますよ。 九州陶磁文化館に同じのなかったですか?
      記憶違いかもしれないけど、ホントに国内向けの上手も出て行ってたんですね。
      薄手で、縁にうっすらと型押し?の模様があるのが素敵です。
      

その2
拡大→

      コイマリを銘打った展示では、こういう日用のカップってあまり見ないような気がします。
      それで珍しかったのと、単純に形がカワイイので好きになりました。
      行ったことのない国の文化を想像しながら、注文に見事に応えた職人さん達に
      感服。 そんな経験をした民窯って他にないのでは?


その3


      型押しによる蓮の葉の模様など、いろんな技法が詰まった一品(逸品)。      
      パッと見たとき、一瞬「ケンディ系?」って思ったのはナイショです。(←テキトーですから)




今回の展示はUSUI COLLECTIONからのものだそうですが、
できれば日本国内で常設の展示がされるようになるといいなーと思いました。
それも、九州・有田だったらいいなー。

また会えますように、と思いながら会場を後にしました。

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| Museum::九州国立博物館 |2010年5月10日({XT_LOG_JDAY})| comments (0) |
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